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乗法公式①の逆

因数分解 公式①
0:07

多項式をいくつかの因数の積に表すことを因数分解といい、展開の逆であると説明しました。

 

今回の因数分解は乗法公式①の逆のものになります。まずは、しっかりと乗法公式①について形を確認しましょう。

 

乗法公式①:$\textcolor{blue}{(x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab}$

$x$ の係数は「和」、定数項は「積」

和が○、積が○になる2つの数

因数分解 公式①
0:33

実際に乗法公式①から $2$ つの数を求めてみましょう。

 $\textcolor{blue}{x^2-11x+24}$

 

因数分解は展開の逆を考えればいいので、「和」が $\textcolor{blue}{-11}$ になる数の組み合わせを考えましょう。

 

$(-1)+(-10)$  ,  $(-2)+(-9)$  ,  $(-3)+(-8)$

 

正の数も入れて考えると、

$(+1)+(-12)$ , $(+100)+(-111)$ ・・・

 

このように、「和」が $\textcolor{blue}{-11}$ になる数は無限にあります。

 

因数分解 公式①
1:13

なので、まずは「積」が $\textcolor{blue}{+24}$ になる数の組み合わせから考えます。

 

$1×24$  ,  $2×12$  ,  $3×8$  ,  $4×6$  , $(-1)×(-24)$  ,  $(-2)×(-12)$  ,  $(-3)×(-8)$  ,  $(-4)×(-6) $

 

この $8$ つの組み合わせだけです。この中から「和」が $\textcolor{blue}{-11}$ になる組を考えると $\textcolor{blue}{(-3)+(-8)=-11}$ の $1$ 組だけとなるので、$\textcolor{blue}{a=-3}$  $\textcolor{blue}{b=-8}$

 

よって、$\textcolor{blue}{x^2-11x+24}$ を因数分解すると、$\textcolor{blue}{(x-3)(x-8)}$ となります。

 

因数分解 公式①
1:45

【例題】次の式を因数分解しなさい。

 

$\textcolor{green}{x^2+5x+6}$

 

「積」が $\textcolor{blue}{+6}$「和」が $\textcolor{blue}{+5}$ になる数字の組は、$\textcolor{blue}{a=2、b=3}$ 

よって、$x^2+5x+6=\textcolor{red}{(x+2)(x+3)}$

 

 

$\textcolor{green}{x^2+9x-10}$

 

「積」が $\textcolor{blue}{-10}$ 「和」が $\textcolor{blue}{+9}$ になる数字の組は、$\textcolor{blue}{a=-1、b=+10}$

よって、$x^2+9x-10=\textcolor{red}{(x-1)(x+10)}$

 

因数分解 公式①
2:29

【問題】空らんに入る数字を答えなさい。

 $\textcolor{green}{x^2 □ x-63=(x-7)(x□)}$

 

数の組み合わせの片方が「$-7$」だとわかっているので、積が $\textcolor{blue}{-63}$ になる組み合わせは $\textcolor{blue}{-7×9=-63}$ より、右の□には $\textcolor{red}{+9}$ がはいります。

 

$x$ の係数には $2$ 数の「和」がくるので、$\textcolor{blue}{-7+9=+2}$ より、左の□には $\textcolor{red}{+2}$ がはいります。

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