多項式をいくつかの因数の積に表すことを因数分解といい、展開の逆であると説明しました。
今回の因数分解は乗法公式①の逆のものになります。まずは、しっかりと乗法公式①について形を確認しましょう。
乗法公式①:$\textcolor{blue}{(x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab}$
$x$ の係数は「和」、定数項は「積」
多項式をいくつかの因数の積に表すことを因数分解といい、展開の逆であると説明しました。
今回の因数分解は乗法公式①の逆のものになります。まずは、しっかりと乗法公式①について形を確認しましょう。
乗法公式①:$\textcolor{blue}{(x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab}$
$x$ の係数は「和」、定数項は「積」
実際に乗法公式①から $2$ つの数を求めてみましょう。
$\textcolor{blue}{x^2-11x+24}$
因数分解は展開の逆を考えればいいので、「和」が $\textcolor{blue}{-11}$ になる数の組み合わせを考えましょう。
$(-1)+(-10)$ , $(-2)+(-9)$ , $(-3)+(-8)$
正の数も入れて考えると、
$(+1)+(-12)$ , $(+100)+(-111)$ ・・・
このように、「和」が $\textcolor{blue}{-11}$ になる数は無限にあります。
なので、まずは「積」が $\textcolor{blue}{+24}$ になる数の組み合わせから考えます。
$1×24$ , $2×12$ , $3×8$ , $4×6$ , $(-1)×(-24)$ , $(-2)×(-12)$ , $(-3)×(-8)$ , $(-4)×(-6) $
この $8$ つの組み合わせだけです。この中から「和」が $\textcolor{blue}{-11}$ になる組を考えると $\textcolor{blue}{(-3)+(-8)=-11}$ の $1$ 組だけとなるので、$\textcolor{blue}{a=-3}$ 、 $\textcolor{blue}{b=-8}$
よって、$\textcolor{blue}{x^2-11x+24}$ を因数分解すると、$\textcolor{blue}{(x-3)(x-8)}$ となります。
【例題】次の式を因数分解しなさい。
① $\textcolor{green}{x^2+5x+6}$
「積」が $\textcolor{blue}{+6}$「和」が $\textcolor{blue}{+5}$ になる数字の組は、$\textcolor{blue}{a=2、b=3}$
よって、$x^2+5x+6=\textcolor{red}{(x+2)(x+3)}$
② $\textcolor{green}{x^2+9x-10}$
「積」が $\textcolor{blue}{-10}$ 「和」が $\textcolor{blue}{+9}$ になる数字の組は、$\textcolor{blue}{a=-1、b=+10}$
よって、$x^2+9x-10=\textcolor{red}{(x-1)(x+10)}$
【問題】空らんに入る数字を答えなさい。
$\textcolor{green}{x^2 □ x-63=(x-7)(x□)}$
数の組み合わせの片方が「$-7$」だとわかっているので、積が $\textcolor{blue}{-63}$ になる組み合わせは $\textcolor{blue}{-7×9=-63}$ より、右の□には $\textcolor{red}{+9}$ がはいります。
$x$ の係数には $2$ 数の「和」がくるので、$\textcolor{blue}{-7+9=+2}$ より、左の□には $\textcolor{red}{+2}$ がはいります。
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